小さい頃に「将来の夢は?」と聞かれ、なりたい職業が多すぎて困った人はいませんか。
あるいは、報酬は良いけれど人生における意味を考えた時に、今の仕事に違和感を覚えている人もいるかもしれません。
他にも、やりたいことを1つに絞り込んで、その業界・職種を究めるべきだと思っているけどそんなことできない!と半ばあきらめてしまった人。
上記の3つの特徴に一つでも該当するあなたはマルチポテンシャライトかも!
今回はTEDトークで550万回以上再生され、36の言語に翻訳されるなど、話題沸騰となった「マルチポテンシャライト」という強みを生かした新しい働き方をご紹介します。
マルチポテンシャライトとは
「マルチポテンシャライト」とは直訳すると、多くの(マルチ)潜在能力を持つ(ポテンシャル)人(アイト)のこと。様々なことに興味を持ち、多くのことをクリエイティブに探究する人やその人の働き方を指します。
このマルチポテンシャライトはエミリー・ワプニックさんの“Why some of us don’t have one true calling”(天職が見つからない人がいるのはどうしてでしょうか?)というTEDトークをきっかけに有名になり、「マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法」という本も出版されました。
(約12分のTEDトークは伝説になっています)
本の中で、マルチポテンシャライトのはたらき方の特徴はお金・意義・多様性のバランスを重視していることと書かれています。この3つのバランスがうまく取れたキャリア・生き方ができている時にマルチポテンシャライトは幸せと感じるようです。もし、この3つのバランスが取れていない仕事をすることにストレスを感じる人は、マルチポテンシャライトの可能性があります。ぜひ、働き方のヒントを散りばめた今回の記事を最後まで読んで、役に立てて頂けますとさいわいです!
マルチポテンシャライトが持つ5つの強み
マルチポテンシャライトはキャリアにおいて寄り道が多く、1つの専門分野を持たないことをネガティブに捉えられることがあるかもしれません。しかし、マルチポテンシャルにしかない強みもあるのです。
①アイディアを統合できる
マルチポテンシャライトはたくさんのことに興味を持ち、自主的に情報収集したり、勉強したりする傾向があります。様々なアイディアや視点に出会う機会を得ることができるので、それらを掛け合わせて新しいものを生み出すことを得意としています。その結果あらゆる問題や課題への解決策を提案することができるのです。
②学習速度が速い
マルチポテンシャライトは興味があることに対して積極的に学ぶ姿勢を持っています。多くの人は大人になればなるほど、新しいことを学ぶのに対して抵抗感を持つ人がほとんどです。しかし、マルチポテンシャライトはいろんな分野において「はじめて」を経験しているため、大人になっても抵抗感なく新しいことを学ぶことができます。さらには、これまで様々な分野での学びを活かして新たな物事を習得するため、効率よく学ぶことができるのもメリットです。
③適応能力が高い
マルチポテンシャライトは楽しみながら様々な環境やニーズにあわせて行動したり役割を遂行したりできるプロでもあります。とても器用で、マルチに活躍できることから、意外な形でプロジェクトに貢献して驚かれることもあり、その結果新たな仕事が舞い込むこともあるかもしれません。
④大局的な視点を持っている
一歩後ろに下がって物事の全体を見渡すことができるのがマルチポテンシャライトです。視野が広いので、他の人が見逃しがちなことに気づくことができ、チームメンバーとして重宝されます。新しい意見やアイディア、気づきを歓迎してくれる環境にいれば強みがさらに活かされるでしょう。
⑤さまざまな分野をつなぐ「通訳」になれる
好奇心が強く、常に新しいことを学ぶ姿勢があるマルチポテンシャライトはアイディアとアイディアを繋げたり、人と人を繋げることも得意です。話のネタや会話の引き出しも多く、多彩な経験と知識を持っているので、チーム内の調整役も務められます。
マルチポテンシャライトの4つのタイプ別働き方
マルチポテンシャライトの働き方は大きく4つのタイプに分けられます。
①グループハグ・アプローチ
職場で多くの役割を担い、いくつもの分野を行き来できる働き方。
(例)初期のスタートアップなど社員が限られている環境で複数の役割を担いながら働く
②スラッシュ・アプローチ
いくつかの仕事を掛け持ちし、複数の業界や業種を日常的に飛び回る働き方。
(例)フリーランスとして複数の肩書きを持つ。スラッシュキャリア。
③アインシュタイン・アプローチ
生活に必要な収入を確保し、他の情熱を追求できる対象に、時間やエネルギーを投資する働き方。
※アインシュタインはスイス特許庁の職員(当時、安定的でのんびり働ける職業として有名だった)として10年間働いている時に、特殊相対性理論などに取り組んだり、発明品を生んだりすることにエネルギーと時間を費やしていました。
(例)会社員として本業を持ちながら、大好きな絵を描く仕事も行う
④フェニックス・アプローチ
ある業界で数ヶ月あるいは数年働いた後、方向転換して異なる業界で新しいキャリアをスタートさせる。
(例)定期的に違う業界へずらした転職をする会社員
上記の中で特に複業に向いているのは②のスラッシュ・アプローチ型のキャリアリスト(仕事第一主義者)です。マルチポテンシャライトが重視するお金・意義・多様性の3つを全部の仕事に対してバランスよく求めるタイプと言えます。
スラッシュキャリア(=複業)の必要条件と始め方
いくつかの仕事を掛け持ちして働く、スラッシュ・アプローチ型のキャリア(=スラッシュキャリア)は安定よりも自由を重視する人が選ぶ働き方と言えます。一方で自発的で自立心がなければ成り立ちません。また、マルチタスクのスキルやスケジュール管理が得意であることも必要条件になってきます。
スラッシュキャリアの始め方は主に3つあります。
1つ目はフルタイムだった仕事をパートタイムにする方法。この場合、③のアインシュタイン・アプローチから徐々に②のスラッシュキャリアへ移行し、スラッシュ(肩書き・仕事)を増やしていくのがスムーズです。
2つ目はパートタイムのチャンスを受け入れてスラッシュキャリアを確立する方法です。友達から頼まれたことをきっかけに仕事にしていく方法で、少しずつお金・意義・多様性のバランスを調整するイメージです。
そして3つ目がとにかくいろんなことに挑戦していき、お金・意義・多様性のバランスが保たれるものを最後まで残す方法です。例えばクラウドワークスなどに登録して、まずは様々な仕事を経験してみることです。その上で、いくつかの続けたいものを自分の仕事として選択し、スラッシュキャリアを始めることができます。
マルチポテンシャライトの可能性
マルチポテンシャライトの最大の強みは、いくつものアイデンティティを育めることです。その強みを活かす働き方の1つが、スラッシュキャリアであり、複業です。好きなこと、挑戦したいこと、なりたいものが複数ある人は、ぜひ複業してみましょう。そこで得られる他者貢献によって認められていく感覚は、何物にも代えがたい「仕事をする意味」を教えてくれます。今回の記事が、自分に合った持続可能で実りの多いキャリアを選ぶきっかけとなれば嬉しいです。
マルチポテンシャライトに興味を持たれた方は、ぜひ詳細が書かれたこちらの本をご参照ください。ここまで読み進めてくれた、あなたの可能性に光を当てるヒントが入っているはずです!
企画・執筆: 松本佳恋
編集: 大畑朋子
デザイン:中山亜希
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