自分の趣味や好きなことでお金を稼ぐことが出来たら素敵ですよね。本業とは異なる仕事でも、やりがいを見出し、新たな挑戦ができて、生涯楽しめるライフワークにつなげられたら最高です。
とはいえ、ビジネス経験がない人には「何を意識してビジネスを作ればよいか?」わからないことも多いと思います。
そこで、今回の記事では複業でスモールビジネスを始める際に知らないと生存確率を大きく下げる「勝者のセオリー3選」をご紹介します。ぜひ、ご自身のビジネスに取り入れるなどして上手に活用してください!
その1:スケールメリットではなく「スモールメリット」で考える
予算やリソースが限られた個人のビジネスは、当然ながら規模を小さく始める必要があります。だからこそ、敢えて「スモールメリット」を活かしてビジネスを設計します。
「スモールメリット」という言葉は聞き馴染みがないかもしれません。一方で「スケールメリット」という言葉は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
「スケールメリット」とは、規模を大きくするほど利益率が改善するビジネスです。一方で「スモールメリット」とは、規模が小さい事が有利に働くビジネスのことです。
基本的に企業は収益を十分に見込める成長性の高いビジネスに参入します。一方で、個人が行うビジネスは規模が小さく、企業側から見るとビジネスとしての旨味が少なく参入できないことが多々あります。つまり、個人が収益を得るには十分なサイズながら、強い企業が入ってこれないジャンルで取り組むことが最初のスモールメリットの生存戦略です。
飲食店を例に説明しましょう。大規模なチェーン店などは工場で料理を作りサービスを提供します。その裏側では一括で仕入れることでコストを下げ、まとめて製造し、均一のオペレションにすることで費用が掛からないようにしています。その結果、薄利多売で利益を上られる構造を持っています。
一方で街の個人店ではそうした戦い方はできません。提供するサービスの付加価値を高め、リピート率や客単価を向上させる、いわば高利少売で差別化することで活路を見出す必要があるのです。
こうした事例からスモールメリットには、以下3つの特徴があります。
①スピードが速い
②個人で完結できる
③成約単価(粗利率)が高い
生存確率の高いスモールビジネスを行うには、何よりも顧客ニーズに素早く応える大手ではできないスピード感が重要になります。他にも、個人で集客からサービス提供までを行うことで、商品やサービスではなく”自分自身”に顧客をつける事で差別化を実現します。その結果、成約単価の高い商品でも売ることができ、個人として十分に稼ぐことができるようになります。
これらの代表的な仕事に「営業代行」が挙げられます。提供するサービスを持ってなくても仕事を始めることができ、成約時の単価もコントロールできるものが多いからです。具体的には生命保険の営業マンなどが独立して活躍しているのは、まさに”スモールメリット”を活かした働き方をしているためです。
他にも、定期販売が見込める(成約単価の高い)サプリメントやトレーニングジムなどの営業代行も、これからの時代のスモールメリットを活かしたビジネスになると言えます。
これらのスモールメリットを意識して、まずは小さくても個人としては十分な利益をあげられるビジネスを意識的に始めましょう!
その2:顧客一人あたりの「LTV(生涯利益)」を重視する
ビジネスをするならば必ず知っておきたい2つの係数があります。それは、「LTV」と「CAC」です。
「LTV(Life Time Value)」とは、顧客1人あたりの生涯利益のことです。ロイヤルティが高く何度も購買してくれる顧客ほど、生涯に渡り利益が大きく優良な顧客です。
LTVを重視すべき理由は、一般的に「新規顧客を獲得するコストは既存顧客のリピートに比べて約5倍ほど必要」だと言えるからです。そのため、新規顧客よりも既存顧客の継続率や定期購買が企業の利益に直接的に影響します。
具体的には1人の顧客が1回1,000円の利益が出る商品を退会するまでに平均して10回購入するのなら、1,000円×10回でLTVは1万円と算出します。
一方で「CAC(Customer Acquisition Cost)」とは、顧客1名あたりの獲得コストのことです。営業やプロモーションなどの投下した費用を獲得できた顧客数で割って算出します。
具体的には10万円のプロモーションを行って、顧客を10人獲得できたとしたら10万円÷10人でCACは1万円と算出できます。
ビジネスを行う最重要の方程式は「LTV>CAC」であることです。つまり、LTV(生涯利益)がCAC(新規顧客の獲得コスト)を上回っている限りは、ビジネスとして安全性が保たれています。逆に考えると「LTV>CAC」の不等式が維持できる均衡点までは、顧客獲得に積極的にコストを投下しても健全に拡大できると言えます。
つまり「自分のビジネスのLTVとCACを答えられるようにする」ことが最初のステップです。
そのためには、LTV(生涯利益)がどういった構成でできているか、肌感覚を持っておきましょう。売上単価だけでなく原価やオペレーションコスト、販売件数、利益率、解約率などそれらがどのよう作用しているかを考えるのです。そしてCAC(顧客獲得コスト)は施策を色々と実施しながら改善していく事が重要になります。
経営には多くの係数が出てきますが、どの業界・どの形態のビジネスでもここさえ抑えておけば大丈夫と言い切れるのは「LTV>CACの不等式」です。
これからビジネスを始める人も、すでに自分のビジネスを持っている人も「LTV>CACの不等式」を意識的に使って、ビジネスを拡大していきましょう!
その3:ホリエモンのビジネスセオリーを当てはめる
Livedoorやインターステラテクノロジズなどの創業者で、実業家として知られる堀江貴文氏(通称:ホリエモン)が提唱する「成功するビジネス4原則」はビジネスを始める人なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
これらは複業でスモールビジネスを始める人にも非常に有効な考え方です。
ホリエモンが提唱する「成功するビジネスの4原則」は
①小資本で始められる
②在庫を持たなくてよい
③利益率が高い
④定期収入が見込める
を満たすものとされています。
DUAL WORKとして「ホリエモンの成功するビジネス4原則」を複業文脈で新解釈すると、
「自分がすでに持っている人的スキル(=資本ゼロかつ在庫不要なもの)を利用して、コンサルティング(=権威性があり利益率が高いビジネス)を行い、メンテナンスあり(=定期的に一定の収入が入る)のセットで売る」
と言い換えることができます。
初心者は「自分が考えたビジネス」をこれらの成功法則に当てはめてチェックしては一喜一憂する使い方をする人がほとんどです。
考え方が逆です。DUAL WORKとしてはこの4原則からエッセンスを抽出し、条件を満たすビジネスを自ら設計できることが重要であると考えています。そして、その最初の一歩である「売れるレベルのスキル」は、実は本業の現場ですでに身につけていることが多いのです。
例えば、ご自身が本業の業務経験でエクセルなどの表計算ソフトのスキルが十分に高められているとします。そこで、実際のビジネスで利用している表計算ソフトのテンプレートをインターネット上で販売するビジネスなどがこれにあたります。そして、仕事として顧客に導入する際には細かなチューニングなどを行いコンサルティングに繋げます。そして、定期的にメンテナンスすることで安定した収益を獲得できるようになるのです。
この「成功するビジネスの4原則の新解釈」から、自分の持っているスキルを有効活用する手立てを考えましょう。付加価値の高いコンサルティングとしてブラッシュアップして行くことで、失敗しないビジネスの設計ができるようになるでしょう。
現在のスキルを活かし、小さく始めよ
今回ご紹介した「勝者のセオリー3選」を活用して、まずは小さく複業をはじめましょう!もし、まだ本業側で十分なスキルを獲得できていないとしたら、徹底的に本業に打ち込んで市場価値のあるスキルを得るのも素晴らしい戦略です。
あくまで複業においては『勝とうと思わず、負けまいと決める』ことです。ビジネスはちょっとしたきっかけで、グンと伸びることが多々あります。本記事の内容がこれから挑戦を始める人、すでに挑戦を開始している人の後押しになれば幸いです。