「とりあえずクレジットカードで…」
これから副業に挑戦する人も、すでに副業を始めている人も、日常でクレジットカードで支払いしていますよね。実際、仕事に必要なものを購入したり、交通費をチャージしたりと、クレジットカードを使う機会は多いものです。
でも、もし自分で副業やビジネスを始めるにも関わらず、プライベートとビジネスでクレジットカードを混同利用していたら、今すぐ事業用クレジットカードを作ってください。
前回ご紹介した「【独立・起業】成功したいなら銀行口座は3つ作るべき|オススメ銀行も紹介」では、副業を含めたスモールビジネスを立ち上げる際に作るべき3つの銀行口座をお伝えしました。
今回も副業を含めた新規ビジネスを立ち上げる人に向けたお金のリテラシーの記事です。お金の賢い使い方として、クレジットカードを2枚持つべき理由とその選び方をご紹介します。
副業するならクレジットカードを2枚作ろう
副業を始めて最初にお金の管理を行うのであれば、新規の銀行口座を開設します。会社を設立したなら当然ですが、個人事業主であっても新しく事業用に新規口座を作ることをおすすめします。事業専用口座として管理することで、業務用の資金を可視化し回しやすくなるだけでなく、生活費と分けることで、正しくお金を利用していく倫理観が自然と身につきます。
副業含めた新規ビジネスをする際の、銀行口座の作り方についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
その上で、事業用の銀行口座(支払用のネット銀行)に紐付けたクレジットカードを2枚作成しましょう。1枚は、メインカードとして事業資金の支払いに、もう1枚は、電車やタクシーなどの交通費と小口現金としてのSuicaやPASMOなどの交通系ICカードを作成します。
クレジットカード2枚を使い分けるのはちょっと面倒…と思うかもしれませんが、経費精算や確定申告を行う上で圧倒的に便利になります。さらに、クレジットカードの選び方次第ではポイントが貯まりやすかったり、特典が付きやすかったりします。記事の後半で解説しているので、気になる方はぜひご確認ください。
クレジットカードを2種類つくる理由
以下では、クレジットカードを事業用と交通費用に分ける理由についてご紹介します。
事業の決済用として完全に分離させる
事業用のクレジットカードを作成する最大の理由は、プライベートの支払いと完全に分離することです。1件のミスもなく、全てを必ず事業用と生活用で分離して運用してください。こうすることで、年度末に経費精算を一括で行うことができます。最終的に、自分が購入したものが「事業に関係するものか?」というのは自己申告です。その時に、クレジットカードの利用履歴にプライベートでの利用が混在していると○月◯日の購入は経費だけれども、■月■日の物品購入はプライベートで、、、といった仕分けが発生します。
何度でも書きますが、原則は「100%分離して、1%も混ぜないこと」です。
こうすることで、事業用のクラウド会計ソフト「Freee」や「MoneyForwardクラウド」を利用して、全件を経費として申請することで大幅に経費精算業務を削減できます。ただでさえ面倒くさい会計を、それ以上に煩雑にしないためにも事業用のクレジットカードを分割して作成してください。
交通費と小口現金の決済用に交通系ICカードを
会社員として働いていると、勤務先への往復運賃として定期券を支給されることがあります。これは都心に出る際に割引にも使える場面もあるので、副業や自分のビジネスでも利用したいところです。しかし、これらの定期券はあくまでも本業で利用するために支給されたものなので、副業で移動する際には倫理観が求められます。
そこで、DUAL WORKとして推奨しているのは「副業で必要な交通費の支払いは、交通系IC機能を持つクレジットカードを別に用意する」方法です。これも、メインカードと同じく100%分離して1%も混ぜない原則にしたがって運用します。つまり、本業で使用している定期券やICカードとは完全に別管理とすることで、事業決済用の後の経費精算が楽にするのです。
それだけでなく、交通系IC機能付きクレジットカードを利用することで、現金を持ち歩かずとも駅の改札で自動チャージできます。毎回きっぷを買う手間を減らせるだけでなく、コンビニやタクシーなどでも小口現金として簡単に会計でき、それらすべてを一括の経費精算でまとめられるので便利です。
新たに交通系ICカードを作成する代わりに、Apple Watchやスマートフォンのお財布ケータイ機能を利用しても構いません。その場合も、必ず事業用のクレジットカードで交通費精算を行うように、プライベートで使っているカードとは分けて設定してください。重要なのは、プライベートや本業で支給されているものと、自分の副業として始めた事業のものを分割管理することです。
クレジットカードを選ぶ基準は?
では、クレジットカードを選ぶ基準はなんでしょうか?新しい仕事には2枚必要といっても世の中にはたくさんのクレジットカードがあり、どれを選んだら良いかわからないかもしれません。そこでDUAL WORKでは、以下の基準でクレジットカードを選ぶことをおすすめしています。
- ポイント還元率
- ステータス
- 生活圏のサービスに紐付いたもの
それぞれひとつずつ見ていきましょう。
ポイント還元率で選ぶ!
クレジットカードを選ぶのであれば、まず確認したいのが「ポイント還元率」と「有効期限」です。少しでもポイントが付きやすいものを選ぶことで、事業に必要な商品もお得に購入できます。また、ポイントの有効期限は12ヶ月〜無期限とカードの種類によって異なります。
事業によっては仕入れが大きいビジネスもあるでしょう。その場合は何よりもポイント還元率で選ぶと大きな得をします。サラリーマンの定番の副業のひとつ「せどり」の仕入れに使うことで、圧倒的にポイントやマイルを貯めまくり、世界中にファーストクラスで旅行をしている猛者も存在します。
自分の趣味や目的に合わせて、最も有利なカードを選択してくださいね。
なお、余談ですが2021年9月時点において日本で最も還元率が高いカードは、三井住友VISAカードが出しているナンバーレスカードです。大手コンビニ3社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン)とマクドナルドでの買い物で、常時5%のポイント還元があるので、実質常に5%引きで購入することが出来ます。仕入先がコンビニエンスストアになる人はいないと思いますが、ポイント還元率の高いカードとして覚えておくと良いでしょう。
コンビニ還元率が驚異の5%!
三井住友VISAナンバーレスカード
ステータスで選ぶ!
オンラインでの支払いが多い場合は、あまり見栄やステータスを気にしなくても良いので、読み飛ばしていただいて構いません。しかし、クライアントがいる場面での支払いや、ホテル・レストランなどを商談で利用する機会が多いのであれば、見栄やステータスに気を配った方がお得になる場合もあります。
ステータスの高いカードほど年会費が高いですが、得られる特典も豊富です。空港のラウンジが利用できたり、コンシェルジュによるサポートがあったり、3人目の会食費用は無料になったりと、利用したい特徴に応じて選ぶと良いでしょう。
ビジネス利用を前提にすると、経費として売上を原資にクレジットカードを利用できるようになります。これは、給与を原資にクレジットカードを利用するよりも、金額の桁が大きくなることを意味します。そういう意味でも決済金額が大きくなるので、ステータスカードの中でも上級会員にあがりやすい傾向があります。
実際、通常AMEXのグリーン(通常会員)を利用している方でも、決済金額が大きくなることでプラチナやセンチュリオン(ブラック)に格上げされた方々も存在します。ダイナースクラブも個人事業主に向けてブラックカードを事業用とプライベートで発行してもらえるなど、隠れた特典があるのはステータスカードならではです。
このようにステータスの格を気にされたり、上級会員になることで満足度が向上する場合は、事業用にステータスカードを1枚持ち、メインカードとして利用すると良いでしょう。
生活で利用する店舗やサービスに紐付いたもの
最後の観点は自分の生活圏での利用頻度で考える方法です。
楽天ポイントやdポイントなど、ふだん自分がよく利用する店舗やサービスで使えるポイントが貯められるクレジットカードを連動すると、クレジットカードがお得に使えます。また、三井住友カードで貯まったVポイントは、そのままクレジットカードの支払いに再利用できるなど、現金と等価につかえるものがあるのでよくチェックしてみると良いでしょう。
筆者の個人的な事例としては、カメラや撮影機材を購入することが多いため、電化製品と相性の良い「ビックカメラSuica」を利用しています。ポイント還元率が高いだけでなく、購入した際の履歴としての保証書の役目も同時に果たしてくれるので、いちいち紙のレシートを保管する必要がない点も気に入っています。
DUAL WORKが提案するカード各種
海外旅行が好きな方向け
海外旅行や遠出が好きな方は、メインに据えるべきは航空会社の純正カードです。年間利用金額によってはポイント還元率を意識してアップグレードされたカードでの利用もいいかもしれません。現時点で日本で海外旅行に使える現実的なカードは下記の3種類です。
JALカード
- 概要:JALのマイルを貯められるクレジットカード
- 年会費:本会員2,200円、家族会員1,100円(※初年度は無料)
- 国際ブランド:Mastercard、VISA、JCB、AmericanExpress
- カード利用金額200円で1マイルが換算
- マイル有効期限:36ヶ月後の月末
ANAカード
- 概要:ANAのマイルを貯められるクレジットカード
- 年会費:本会員2,200円、家族会員1,100円(※初年度は無料)
- 国際ブランド:Mastercard、VISA、JCB、AmericanExpress
- カード利用金額200円で1マイルが換算
- マイル有効期限:36ヶ月後の月末
MileagePlusセゾンカード
- 概要:ユナイテッド航空のマイルを貯められるクレジットカード
- 年会費:1,650円
- 国際ブランド:VISA、Mastercard、AmericanExpress
- マイル還元率は最大1.5%
- マイル有効期限:なし
ネットショッピングが多い方向け
実際のレストランやホテルなどでカードを出す場面が無い方は、普段利用しているネットショップが出しているカードがおすすめです。年会費が無料のものが殆どで、自分が一番利用するショッピングサイトでの還元率が高くなるものが良いと思います。代表的なカードを3種類あげておきます。
楽天カード
- 概要:楽天ポイントが貯まるクレジットカード
- 年会費:永年無料
- 国際ブランド:Mastercard、VISA、JCB、AmericanExpress
- 100円につき1ポイント
- ポイント有効期限:最後にポイントを獲得した日から1年間
Yahoo! JAPANカード
- 概要:Tポイントが貯まるクレジットカード
- 年会費:永年無料
- 国際ブランド:Mastercard、VISA、JCB
- 100円につき1ポイント
- ポイント有効期限:最後に通常ポイントを獲得した翌月1日から1年後
Amazonカード
- 概要:Amazonポイントが貯まるクレジットカード
- 年会費:1,375円(初年度は無料、※前年度に1回以上の利用で、翌年度無料)
- 国際ブランド:Mastercard
- Amazonでの買い物(プライム会員の場合)で、ポイント還元率2%
- ポイント有効期限:最終購入日または最終ポイント獲得日のいずれか遅い方の日から1年間
ステータスカード
自分のステータスを磨いて特別な体験をしたい方に向けたカードです。ホテルのグレードアップや、コンシェルジュによるサポート、空港や繁華街に用意されたラウンジなど、カードによって特典が違いますので、自分の利用目的と合致するカードを選びましょう。
スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレスカード
- 概要:旅行や宿泊の機会が多い人向けのクレジットカード
- 年会費:年会費34,100円、家族カード17,050円
- 国際ブランド:AmericanExpress
- ポイント有効期限:ポイントを獲得した日からその都度12か月更新
ダイナーズクラブカード
- 概要:食事や旅行の機会が多い人向けのクレジットカード
- 年会費:24,200円
- 100円ごとに1ポイント貯まる
- ポイント有効期限:なし
アメリカン・エキスプレスカード(ビジネスカード)
- 概要:食事や旅行の機会が多い人向けのクレジットカード
- 年会費:13,200円
- 100円ごとに1ポイント貯まる
- ポイント有効期限:ポイントを1度でも交換すると有効期限が無期限
交通系ICカード
交通系ICカードは誰かに見せたりすることもないカードですので、選ぶ観点は「年会費」と「生活圏での利用しやすいカード」です。中にはANAなどが東京メトロと組んだ、マイル(ポイント)を共通して貯めることができるカードもあるので、それらを組み合わせても良いと思います。
ANA To Me CARD PASMO JCB
- 概要:PASMO一体型カード「To Me CARD PASMO」と「ANAカード」の機能が一体になったクレジットカード
- 年会費:2,200円、家族会員1,100円(※初年度は無料)
- 国際ブランド:JCB
- PASMO機能あり
TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO
- 概要:PASMO機能つき東急クレジットカード
- 年会費:1,100円、家族会員330円(※初年度は無料)
- 国際ブランド:VISA、Mastercard
- PASMO機能あり
ビックカメラSuicaカード
- 概要:ビックカメラやSuicaなどでポイントがお得に貯まるクレジットカード
- 年会費:524円(初年度は無料、※前年1年間でクレジット利用があった場合は2年目以降も無料)
- 国際ブランド:VISA、JCB
- ビックポイントとJRE POINTの両方が貯まるため、1,000円につき10円相当のポイント獲得が可能
- ポイント有効期限:ポイントの最終変動の日から2年後の月末
イオンSuicaカード
- 概要:「Suica」と「イオンカード」が一体になったクレジットカード
- 年会費:無料
- 国際ブランド:JCB、Mastercard、VISA
- イオンマークのカード払200円ごとに1WAON POINT
事業用のクレジットカードを作り、スマートに管理をしよう
以上、DUAL WORKが推奨する、副業時にカードを2種類作る理由と、選び方です。事業用と交通費&小口現金用に、プライベートと分けてクレジットカードを持つことで、資金管理のみならず、圧倒的に経費精算を楽にできます。
自分のスタイルとクレジットカードの特徴を理解し、ご自身が活用しやすいものを選びましょう。この記事が、これから副業を始める人のご参考になれば幸いです。
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