【永久保存版】ノンデザイナーがサクッと見栄え良いビジュアルをつくる、「余白」と「見切れ」の極意 #dualwork

前回「ノンデザイナーが最速で結果を出すためのカラー戦略!」を公開し、読者の皆様から多くの反響を頂きました。今回はノンデザイナーのためのデザイン戦略・第二弾として「余白」と「見切れ」の極意をご紹介します。記事を監修するのはDUAL WORKデザイナーの中山亜希。大手広告代理店でコンビニなどの広告を手掛けてきたプロに、ノンデザイナーでも”それっぽく仕上げる極意”を教えてもらいました!全4回でお送りするノンデザイナーのためのデザイン戦略。今回は第2回です。

SNSの投稿、プレゼンテーションの表紙、イベントのチラシやバナーなど、デザインが求められる場面は多いですよね。でも、そんな時に詰め込みたい情報を全部入れてしまうことで、「逆に伝わりづらいデザインになってしまった….」などの経験はありませんか?

もしかしたら、その原因は「余白」と「見切れ」をコントロールできていないからかもしれません。

デザインの決め手は「引き算」です。とりわけ「余白」と「見切れ」の活かし方次第で大きく印象を変えることができます。

今回は、

「いつもゴチャゴチャしたデザインになってしまう」
「インパクトに欠ける資料ができてしまう」

などの、イケてないデザインに悩みを抱えるノンデザイナーのビジネスパーソンにぜひ読んでいただきたい「余白」と「見切れ」の極意です。”読んでその場で役に立つ!” 今日のブログはそんな構成になっています。是非、永久保存版として何度も見返して、皆さんの作業のアイデア帳に加えてください。

 

情報が正しく伝わらない?そのデザイン、ダサいです。

伝えたい情報を正しく伝えるためには、デザインの力が欠かせません。デザインとは、いわば情報をわかりやすく伝えるための「設計図」です。

「情報量が多すぎて、何が伝えたいことなのかわからない」という状態に陥っているのであれば、デザインが上手く機能していない状況と言えるでしょう。

同じ写真で同じ情報を伝えるとしても、読みやすい・読みにくいはデザインで決まります。実際の例を見てみましょう。

例えば、ハンバーガーショップのオープンに合わせて、上記の左にあるようなチラシを作成したとします。情報量が多く、たくさん詰め込まれてはいますが、パッと見で何を伝えたいのか?がわかりづらくなっています。恐らく、左側のチラシを受け取っても「お店に行きたい」と思う人は少ないのではないでしょうか。

一方で、右側の画像では主張していることが明確で「何を伝えたいのか?」がひと目で分かるように作成されています。

デザインとは、多くの人に届けるための見せ方のコントロール技術です。右側の画像を見ると、同じ情報を記載しているにもかかわらず、それぞれ余白を上手く活かすことで非常に見やすくなっています。いかに「引き算をするか」を考えることで、イケてるデザインに近づくことができるのです。

 

イケてるデザインの本質は、「余白」と「見切れ」にあり

情報を正しく伝えるためには、まずは情報を絞る必要があります。私たちがデザインして作ったモノには、必ず読み手がいることを忘れてはいけません。読み手に対して、伝えたい情報が最も効率よく伝わるように作られていること。それこそが「イケてるデザイン」です。

イケてるデザインの特徴は「視線のコントロール」に優れていることです。そこには「余白」と「見切れ」の活用が欠かせません。上記のように、余白による視線のコントロールや見切れによるダイナミズムを活用することで、ハッと目を引く素敵なデザインに仕上げることができます。

つまり、「余白」と「見切れ」がデザインできるようになれば、情報を正しく、わかりやすく、そしてダイナミックに伝えられるようになるのです。そして、これは一定の法則を理解し活用することで、ノンデザイナーであってもシンプルに伝わりやすい資料作成を行う事ができる、習得可能なスキルと言えるのです。

 

余白とは、「構図」である

余白を、単に空間に残った空白のスペースのように捉えていませんか?実は余白こそが「読みやすさ」をコントロールする上で、もっとも重要な役割を果たすものです。余白を活用することにより、以下のような3つのメリットが生まれます。

余白が与える3つのメリット

① 伝えたいメッセージを強調できる

文字を資料いっぱい、画面いっぱいに大きくするとインパクトがあるように見えるかもしれませんが、逆にすべてが単調に見えてしまい、伝わりづらくなります。

それよりも、あえて右側の画像のように外側に余白を作ることで、視線を中央に集めることができます。また、フォントの大きさに強弱をつけることで、パッと見た時に「余白でタイトルを強調」と書かれた部分に目を引きやすくなります。

② 読み手のストレスを解消できる

文字の周辺に余白を作ると、視認性・可読性がアップします。逆に、文字の間隔が狭かったり、グラフが隙間なく並べられていたりすると、境界が分からないだけでなく、窮屈な印象を受けてしまいます。情報が煩雑に盛り込まれていることは、結果として、読み手にストレスを与えてしまうことにつながります。

相手にとって読みやすい文章や見やすいビジュアルにすることが、余白をコントロールする最大の目的です。

③ 高級感を演出できる

余白を目一杯に埋めたデザインは、単調に見えてしまいます。それだけでなく、言葉は悪いですが全体的に野暮ったい印象すら与えてしまいます。

ここでは実際にDUAL WORKで中山がデザインした名詞を確認してみましょう。敢えて文字を小さくすることで、まとまりを演出し、また周囲に余白を設けることで自然と文字に視線を集めることができています。その結果、全体にゆとりが生まれ、高級感を演出することにもつながっているのです。

 

ノンデザイナーが覚えるべき3つの構図

ノンデザイナーがやりがちな失敗は「新しい構図を発明する」ことです。「何となく….」で配置を決めてしまっては、必ずデザインは失敗に陥ります。

自分にデザインセンスがないと自覚している人であるほど、先人の作成した普遍的な構図を当てはめましょう。そうするだけで、時間をかけず、簡単にイケてるデザインを作れます。

上記の画像は、代表的な構図を8つ取り上げたものです。ノンデザイナーのビジネスパーソンがこれらの構図を活用するのであれば、ハイライトしている3つの構図(3分割構図、対角線構図、日の丸構図)を押さえれば十分です!

①3分割構図(グリッド)

素材を縦横に3分割します。交差している4つの線のどれかに要素を配置することで、空間の広がりを演出でき、心地よい視線のコントロールが可能です。また、空白部分に文字やコピーを入れるなどのデザインされることを前提とした使い方になるので、デザインをするときにも重宝されるのがこちらの「3分割構図」です。

他にも、3分割構図はパンフレットや紙面など本文や写真を含むレイアウトを作成する場合にも有効です。線で囲った枠を3分割構図の考え方に従って整理することで、文字や画像などををバランスの取れたデザインを作成しやすくなります。

 

②対角線構図

人は左上から右下に目を動かして文章を読む習性があります。その視線の誘導を活かし、左上に「注目させたい文字」を、対角線にあたる右下に「次に促したいアクション」を置くことで、行動喚起を促しやすくなります。

また、左下に対象物がある場合は、対角線にあたる右上に文字を置くことで、バランスの取れたデザインに仕上がります。

対角線構図は三分割構図と組み合わせて使うと、さらに多くのバリエーションをデザイン出来ます。構図のポイントさえ押さえれば統一感のある配置が可能になるため、ぜひ試してみてくださいね。

③日の丸構図(正方形中央)

日の丸構図を活かして中央に正方形を配置することで、安定感が生まれてバランスよくまとまります。商品等が載った背景画像に、四角い枠線や透明度の高い正方形を配置することで、視線を中央の文字に集めやすくなります。また、あえて中央の正方形に対して余白を大きく取ることで、今風のおしゃれな印象も作り出すことができます。

余白を利用した簡単でありながら、大胆なデザインを作成できるのが日の丸構図(中央正方形)です。SNSの投稿などとも相性が良い構図なので、是非この機会に覚えて活用してください。

他にも、デザインとして秀逸な構図は沢山ありますが、ノンデザイナーの方が覚えるべきはこの3つの構図で十分です。この3つを上手く使い・組み合わせることで、素敵なデザインに整理できます。前回の記事からも常にお伝えしていますが、ノンデザイナーはコンテンツにこだわることで見映えの調整は最小の労力で乗り越えましょう。

 

見切れとは、「ダイナミズム」である

続いて、イケてるデザインのもう一つの要素となる「見切れ」について解説していきます。

「見切れ」とは、写真や文字などをあえて途切れさせるデザインのことです。見切れを作ることで、写真や文字を大きく表示してインパクトを演出できるだけでなく、見えていない部分があることで、読み手に想像力を与えられます。その結果、動かないはずのデザインにも動き(ダイナミズム)を表現できるようになるのです。

インパクト + 想像力 = ダイナミズム

 

見切れその1:「写真」の見切れは大胆に

写真を見切ることで対象物が大きく表現され、インパクトのある印象になります。また、背景などの不要な要素を切り取ることにもなるので、より対象物に視線を集められます。少しだけ見切れさせるよりも、どうせなら大胆にやるほうが、印象深いデザインになるのです。見切れは大きく、大胆にやるのが鉄則です。遠慮せず見切れさせてください。

見切れその2:「文字」の見切れも大胆に

写真だけでなく、文字も見切れを作ることで、印象深いデザインにすることができます。特に、文字を見切れさせることで、自然とその文字の欠けている部分を人は想像して補完して読んでしまいます。それは結果として、デザインの文字をいつも以上に注意深く読んでいることになるのです。

ここでは、文字の見切れのコツを4つご紹介します。どの見切れのテクニックも、ノンデザイナーであっても取り入れられる簡単なものばかりです。その上で「実際にどれくらい見切れさせるか?」はバランス次第です。作りながらで構いませんので、微調整してご自身のデザインに取り入れていってください。

①斜めに見切る

文字を斜めに傾けて見切れさせることで、躍動感を生み出せます。ポイントは、文字の端をほんの少しだけ見切ること。背景に使用する画像は、対象物に大きく寄っているものにすることで、文字にもよりインパクトが生まれます。

②思い切って両端に出す

あえて、両端に文字を見切ることで、写真の中央に視線を集めやすくなります。同じく、ポイントは文字をほんの少しだけ見切ること。ユニークでおしゃれな印象を残したい時におすすめです。特に日本語のコピーやフォントと相性が良くできています。

③がっつり上下に分割する

伝えたいメッセージを上下に配置することで、読み手に視線の誘導を促せます。日の丸構図的なビジュアルにも上手く合わせることができますし、おしゃれな印象だけでなく、文字に注目を集めたい場合にも活用しやすいのが特徴です。こちらは横書きになるので、英語表記でも上手く活用することができます。

④枠全体に太いフォントではみ出す

最後の極意は太いフォントではみ出す見切れです。最もシンプルなデザインですが、読み手に大きなインパクトを与えられます。あえて太めのフォントを使用することでバランスを取りやすく、アルファベットなどの横文字に適しています。最速でインパクトあるデザインを作りたい際は、こちらのフォントの見切れがおすすめです。

なお、こちらの見切れをデザイン全体で上手く調和させるには、フォントに透明度を入れるなどの工夫をすると、上手くはまります。配置した文字が強すぎる場合は、その辺を工夫してみてください。

以上、ご紹介した「余白」と「見切れ」を、ぜひ資料作成やチラシ制作、SNS投稿などに活かしてくださいね!
これらのパターンを使って、中身の写真やコピーを変えるだけでも、十分にデザインとして成立するものがほとんどです。ノンデザイナーが最速で結果を出すために、真似るべき部分はどんどん真似て、楽して評価を高めて行きましょう。

 

余白・見切れを活かした、参考にしたいクリエイティブ5選!

ここからは、余白や見切れを活用した、商業用のクリエイティブデザインを5つご紹介します。先ほどご紹介したコツが活かされているデザインばかりなので、ぜひご自身がデザインする際の参考にしてみてください。

1.無印良品

 

 

すっきりとした余白の使い方が印象的なデザイン。アートディレクター・原 研さんは、「空っぽ」=エンプティを表現したそうです。

 

2.ポカリスエット

余白を活かし、インパクトを生み出したポスター。右側のポスターでは対角線構図で作った余白が使用されています。

 

3. 行くぜ東北シリーズ

写真撮影に使われやすい3分割構図や2分割構図などを使用したポスターデザイン。計算された余白の使い方が非常に参考になります。

4.乃木坂46のCD発売ポスター

 

余白と見切れを活かしたデザイン。対角線構図かつ、文字を左右にはみ出すことで、視線の流れをコントロールしています。

 

5.JTのポスター

大胆に余白を取り、中央に視線を集めやすくしています。ポスターの下部のように文字を見切ることで、上部の小さな文字と比較し、大きなインパクトを与えています。

 

デザインのコツは、読み手が「人」だと考えること

ここまで、「余白」と「見切れ」を活かしたデザインのコツをご紹介してきました。これらを上手く使いこなすことはもちろんですが、絶対に忘れてはいけないことがあります。それは、

「デザインの先には、つねに読み手である『人』がいる」

ということです。

デザインをしていると、ついついおしゃれなデザインを作ることで満足しがちです。でも、本当に大事なことは「読み手が読みやすいものを作れるか」です。正しく情報を伝えることで初めてデザインは機能するのです。

そのために、「余白」と「見切れ」を上手に活用し、最速でビジネスで結果を出して行きましょう。今回の記事がスモールビジネスに挑戦している複業実践者や、会社の中でいい感じで評価を高めたいビジネスマンのお役に立てば幸いです。

 

執筆: 大畑朋子
企画・編集: 新井勇作
デザイン・監修: 中山亜希

 

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