複業するならレバレッジを──人生100年時代を生き抜く4つの資本とは? #dualwork

複数の仕事を本業のように取り組む「複業」は、スキルアップや副収入を得るための目的として行っている方が多いのではないでしょうか?

複業を正しく実行することで、人生100年時代を生き抜く大事な資本を作ることができます。せっかくならば、漫然と複業するのではなく、価値を最大限に発揮しませんか?

複業にまつわる資本の活用方法を知れば、より豊かな人生を送りやすくなるかもしれません。本記事では、複業するなら知っておきたい資本について4つの観点でご紹介します。

複業するなら「資本づくり」を第一に

一般的に言われている「資本」とは、商売や事業活動を行う上で必要となる元手のことです。DUAL WORKでは「人生を生き抜くために必要な元手」を資本と定義します。

安定した収入が得られる本業は、仲間とともに切磋琢磨しあえる環境が整っていたり、同業者や顧客とつながれたりするなど、実際の生活において大きな役割を果たしています。しかし、不確実性が高まる現代において、本業のみでは少し不安が残ります。

今は安定している会社であっても、社会構造の変化によるニーズの減少から大きく売上が下がったり、AIの導入によって人員削減が行われるなど、いつどこで何が起きるかわからない状況です。

だからこそ、DUAL WORKでは複業を有効活用し、資本を築くことを推奨しています。安定した本業と組み合わせて、複業で資本を形成していくことが人生100年時代を生き抜く戦略につながるのです。

知っておきたい4つの資本

まずは、複業を通してどのような資本を獲得できるのか知る必要があります。DUAL WORKが考える資本は以下の4つです。

  1. 人的資本:本業だけでは出会えない交流機会
  2. 物的資本:生産装置の獲得、投資対象の獲得
  3. 金的資本:投資を行うための資金
  4. 仕事的資本:頼れる先を作り、仕事の幅を広げること

それぞれ解説していきます。

人的資本

複業することで、本業だけでは出会えない人との交流機会が増えます。人脈の幅が広がることで、仕事が増えたり、本業へのプラスのフィードバックが得られます。人的資本は全ての複業の基礎となる大事な資本です。

皆さんは、リーマントラベラー・東松寛文さんをご存知でしょうか?。

東松寛文
平日は広告代理店に勤務する傍ら、週末で世界中を旅する“リーマントラベラー”。”週末海外旅行”のスペシャリスト。著書に『サラリーマン2.0 週末だけで世界一周』がある。東松寛文氏のTwitterはコチラ

東松さんは、広告代理店で営業の仕事をしながら、趣味の旅行を通して世界一周を成し遂げたリーマントラベラーとして知られています。現在はオンラインサロン「リーマントラベルサロン」を主催する他、YouTuberとして自身の海外旅行に関する情報を積極的に発信されています。

その著書の中で自分が「旅人」としての仕事を持つことで、本業の広告代理店の仕事にもプラスのフィードバックがあったと語っています。具体的には金曜日の夜の飛行機に乗るために、逆算して仕事をすることで段取りが早くなったり、社内外でリーマントラベラーとして認識されることで、旅行案件のオリエンテーションに同席させてもらえるようになったりするなど、好循環が生まれています。

また、オンラインサロンを通じて、東松さんのライフスタイルに憧れる人や、素晴らしい旅行体験ができるように情報を求める人とコミュニケーションを取り続けています。

こうした、複業を通して関わる多くの方から「ありがとう」と感謝される働き方をすることが重要です。その結果として人的資本が積み上がるのです。そうすると、今まで以上に人生や本業にも熱が入る好循環が生まれます。このように、複業を通じて人脈の広がりから本業・複業問わず、仕事の幅を拡大する人的資本を手に入れられるのです。

物的資本

仕事の生産性や利益を上げるには、物への投資が欠かせません。一度購入することで仕事のスピードが早くなるだけでなく、継続して利益を生む物への投資が物的資本の獲得方法です。

例えば、複業カメラマンにとってカメラやレンズなどの撮影機材は利益を生み出す資本です。価値の生産設備として利用するだけでなく、仕事で使わないときには、趣味で使用する他、誰かに有償で貸し出すことも可能です。

他にも、複業エンジニアやライターがパソコンの他にディスプレイを購入して生産性を向上させたり、屋外でも仕事ができるように携帯電話のWi-Fiのプランをグレードアップすることも、物的資本の投資ということができます。

これらは複業のみならず、本業や私生活でも利用できる資産になることもあるため、複業の利益を生み出す物的資本と判断すれば、惜しまずに投資するようにしましょう。

金的資本

複業で得られるお金は、いわば資産づくりを行うための資金です。

本業で得られたお金の中で資産づくりをやりくりするのは、難しい方もいらっしゃるかもしれません。しかし、収入の範囲内で日々の生活がやりくりできていれば、複業で得たお金を余剰資金として活用できます。

堅実なお金の増やし方と倹約の大切さを説いた名著『バビロンの大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則』の中に「収入の10分の1を貯蓄せよ」という一節があります。この生活習慣を10年継続して貯蓄を行うことで、まとまった資産が形成できます。

この考え方は、複業にも当てはまります。まずは本業年収の10~15%の複業収入を得ることを目標に設定し、最初の1年間は複業で稼いだお金はすべて貯蓄に回します。例えば、年収600万円の人が年間60万円の貯金を目的にし、複業で毎月5万円稼ぐのです。

ここで、間違っても複業で得られたお金で生活水準を上げてはいけません。そのためにも、生活口座と完全に分離した複業専用の口座を用意することをおすすめしています。そこから、この金的資本を人・物・金・情報などに投資していき、人生100年時代に必要な資産を形成していきましょう。

仕事的資本

昨今では時代の変化やデジタル化の加速、また予期できないコロナの影響などにより、いつ本業が失われるかもわからない状況です。複業を行うことは仕事に限らず人生の選択肢を増やすということです。つまり、複業を通して本業だけでは身につかなかった別のスキルやノウハウを獲得し、仕事の幅を広げるセーフティネットが仕事的資本の本質です。

また、複業を通じて新しい出会いもあるでしょう。最終的に全ての仕事は信頼関係で成り立ちます。その信頼を得るなかで新しく一緒に働ける多くの仲間を見つけていく。それが複業を通して築くべきもっとも大事な仕事的資本となります。

DUAL WORK編集長の新井は、コロナ禍で撮影事業が大きなダメージを受けたと語ります。リアルで撮影する商売だからこそ、非対面が推奨される環境下では需要が激減しました。しかし、コンサルティング事業という別の柱があったことで多くの方のサポートを頂きながら、なんとか事業を継続できています。

このように、予測不可能な事態が起きた場合でも代替策を持つことができるのが、複業の強みです。

人・物・金・情報に投資し、より豊かな人生を送ろう

漫然と複業するだけでは労働を資本に変えることはできません。だからこそ、本記事でご紹介した4つの資本を意識的に獲得できるように働き方を自分でデザインする必要があります。

まずは焦らず、できる範囲で4つの資本を積み上げていきましょう。それから得られた資本を人・物・金・情報に投資をしていくことで、資産を形成していきます。それこそが、DUAL WORKが提唱する人生100年時代を幸福に生きる最良の複業戦略です。そんな新しい働き方で皆さんとご一緒できましたら幸いです。

編注:本記事は編集長の新井がBIG WAVEに寄稿した副業で稼げる会社員が持つ5つの思考。本当にオススメする副業・悪い副業の徹底解説」を元に作成しております。併せてご覧いただけますと幸いです。

 

執筆: 大畑朋子
企画・編集: 新井勇作
デザイン: 中山亜希

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